ゴン=フリークスと親ガチャ
※昨日食ったチーズナンの2色カレーセット。池袋。
(2022.02.24配信リリースの2ndアルバム『Doping Life』by 落葉&霧雨夕)
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Doping Life by 落葉 & 霧雨夕 - TuneCore Japan
細々と続けてるよ。落葉だZE! ZE! ZE!
今日も読んでくれてありがとう。
インターネットフレンズ達よ。俺達はIPv4で繋がってる。
今回は、なんとアニメの話だ。
で、アニメから得た教訓を元に、『親ガチャ』という現代の言葉をボコボコにしてこようと思う。
みんなも1度は目にした事があるんじゃないだろうか?
親ガチャ。
まあ言葉から察せるように、『人の人生はどんな人柄や経済レベルの親の元に生まれるか、という運の影響を受ける』という趣旨の現代の格言、ネットスラングだ。
言葉の解説だけで言えば、仏教の教えっぽくてあまり悪くないと思うんだけど。(笑)
言い方って大事だね。
これもさ、『家柄みくじ』とかにしておけば、なんとなく優しそうなじいちゃん僧侶がジョーク混じりに話してる様なところを想像して、なんか微笑ましいんだけど。
『親ガチャ』は、明らかに生意気でろくに努力したことも無い様なガキが1.5Lのコーラでをラッパ飲みしながら、Twitterに書いて流行らせたんだろうなって想像してしまうよね。
話がずれちゃうけど、その昔、社会の嫌われ者だったのはヤンキーや不良だと思うけど、それが今はインターネットやゲームの中毒者とかに移り変わってる気がする。
真っ向から否定はしないけど、なるべく関わらないようにしたいな、みたいな。
オッドタクシーに出てきた課金オタクのアイツみたいな。
(逆にヤンキーや不良は、HIPHOPやZORNのお陰でかなり市民権というか、大衆の信頼を得つつあるような気がする。)
で、俺が『親ガチャ』という言葉に対して思うこと。
親が自分の人生に影響を与えるという現象は事実。
ただ、言い方で場がピリつくから、現場で使うのはやめておいた方がいいよ、「なんだか子供だなこいつは」 って思われちゃうよってハナシ。
ひとまず、その前後はともかく、自分を産んでくれたというだけで、自分が経験もできないようなレベルのエネルギーを親は使ったことがある。そこはまず尊敬してもいいと思う。
なんか主張のラインが2pacっぽくなってきたな。
ひでえ親が沢山いるというのは知ってるけどさ、形はどうあれ、(少なくとも今は)君は生きてる訳だから、出産という運動には敬意を払うべきだと思うな。
それを『自分が偉そうにガチャガチャ回して親が出てくる』みたいなイメージで言葉を作るべきではない。
冷静に、出産なんて特に男からしたらロナウジーニョのフェイントくらい、自分の想像の範囲を超えるような運動だからね。
その奇跡のヒールリフトがあったから、今俺達は生きていられる。
そりゃあ、ファウルが多いとか、主審に楯突くとか、問題はあるかもしれないけど。
産むのだってそんな簡単なことじゃないんだっていうのは、1回すげー深層まで想像してみた方が良い気がする。
まあ、そこまで言わなくても初めから親ガチャという言葉に違和感を持ってた人がほとんどだと思うけど。
なんだか、ハンターハンターに触れる前にすごく長く語ってしまったし、ある程度落ちっぽいところまできてしまった。(笑)
そうそう、『今リアルタイムで毒親に苦しんでる人』には、ぜひハンターハンターを見て欲しい。
一応まったく知らない人たち向けに、軽く説明。
※昔見た記憶なので、実際と異なる部分があるかも。許してね。
主人公はゴン=フリークス(ハンターハンターの世界では姓名の間を=でつなぐ。なんか渋い。)。彼は生まれてすぐ両親と離れて暮らすことに。
で、保母さんに育てられるんだけど、要するにお父さんは自分の仕事を優先するあまり子育てをまるっと放棄するような奴で、でもそのお父さんを嫌ったり憎んだりしていない。
それどころか、『お父さんに会ってみたい!』という泣けるくらい前向きなマインドで、自らもお父さんと同じ職業『ハンター』を目指して冒険に出る。
(お母さんってどんな設定だったっけ、、ごめんなさい思い出せない)
で、もう1人歳の近いキルアという友達ができる。
この子もかなりゴンと似てるとこもあり対照的でもあり、めちゃくちゃいい味を出してる。
ゴンとのダブル主役といっても過言ではないと思う。
こっちは、代々続く名門殺人一家の天才児と言われてる、いわば金の卵。
小五くらいのサイズ感ですでにエリート殺し屋としての未来が約束されている逸材。
お父さんもおじいちゃんも世界に名だたる凄腕の殺し屋。
だいたいすれ違いざま血も出さずに敵の心臓を摘出できる。
なんのこっちゃ。
でも本人は親に敷かれたレールに乗りたくないという精神で、とにかく親に対して良いイメージを持ってない。
そこが対照的。
だから最初はゴンのことも「ちょっと変なやつー」くらいにしか思ってなかったんだけど、どんどんゴンの魅力に惹かれて、親友になる。
キルアの実家にゴンが直談判しに行くみたいなシーズンもあったなあ、、
ジョジョとかその他多くの作品なら、敵の城に入っていって弱い順に敵を倒していくところだけど、ここでは友達の家に行って、その召使いとか家族との戦いなの。(笑)
本当に構想が面白すぎる。鬼才。
で、そんな2人を小6くらいの時にスカパーで見てて、『俺にもこんな友達できたらいいなー』とずっと思ってた。
かなり脱線してどっぷりハンターハンターの解説してしまった。
で、ここで言いたかったのが、『親ガチャ』にしろ『家柄みくじ(俺作)』にしろ、そんなこと、この2人に言える?っていうこと。
いやいや、言いたいことはわかる。
- そんなやつ現実にいねえよ
- ミトさんというこんな素敵な保母さんに育てられたら、親ガチャ勝ちじゃね?
- キルアだって、将来お金に困らない技能を英才教育で与えられてるんだから、勝ちガチャだろ
こんなところか。
まず1。
本当にそうだろうか?
俺はかなり人間的でリアリティある、人間観察が鋭い描写だと思う。
実際、ゴンのように、なんでそんな親なのに愛せるんだっていう様な、環境に屈せずしかも親を大切にしてる熱い奴にはたくさん出会ってきた。
また、キルアだって殺し屋のところを野球選手や卓球選手に置き換えたら、泣きながらも親に練習させられてる様な少年少女がいくらでもいるじゃないか。
次は2と3。
2人は親ガチャに勝ってるんじゃないかという意見。
それは間違ってないと思う。
まあ、何をもって勝ち負けにするかは、非常に難しいと思うけど。
万事塞翁が馬、貧しい家で育ったハングリー精神が後の人生を有利にする場合もあるしね。
でもさ、たとえ自分が2人のような環境に生まれたとして、2人のように乗り越えられたと思うか?
会ったことのない親を探すために、親と同じ仕事に就こうと思えるか?
親から野球を押し付けられたら、すんなりプロ野球選手になれるか?
無理ではなくても、かなり難しいだろう。
だから、親がどうこうというのは事実として受け入れて、あくまで2人は自分で道を切り開こうとした。
多分どんな親だろうと、2人にはその開拓力みたいなもんがあったんだよ。
冒険心ともいえるだろうか。
そりゃあ自分の性格や努力なんてものには限界があるだろうけど、まずは現実を受け止めて、自分はこうしようって風に、自分の人生を選択していこうとしてる奴の口からは、『親ガチャ』なんて言葉は出てこないと思うんだ。
だから、『親ガチャ』なんて言葉を使う奴は、自分で人生を決定していく意志を放棄した負け犬だと思ってしまうんだな。
『親は選べない』のは事実だ。
だけど、それをわざわざチープな例えにするという考え方はダサいと思うなあ。
まあ一介のインディーラッパーが、巷のネットスラングにめくじら立てたって仕方ないんだけど。(笑)
少なくとも、俺の好きな友達にはこんな汚れた言葉を使わないで欲しいなって、そんな気持ちを込めて。
ではまた。
落葉